発症

 1995年の初夏。
 ふと気が付くと、足の甲にぶつけたようなあざ。普段からあちこちぶつかって回ってるので、またか、と気にも留めずにいました。 さして痛みはないのですが、数日経っても一向に消える気配もありません。
 ヘンだな、と思うようになりはじめた頃の日曜日。朝、目を覚ますと、あざのあった足が腫れ上がって、歩くのも大変なくらいになっていました。
 さすがにこれはおかしいと思い、日曜日なので、外科の当番病院を調べて行きました。診察してもらった結果、”紫斑”と言われ、湿布薬を処方してもらいました。

 マメに湿布を交換して、二日ほどで腫れはおさまったので、週に一度通院しながら仕事にも行っていました。腫れはすっかり引きましたが、 相変わらずあざはそのまま。むしろ段々黒っぽくなっていくようです。
 その頃一泊旅行に出かけたのですが、観光中小さな子供に足を踏まれ、また腫れてきてしまいました。その晩は痛くて眠れず、翌日予定を繰り上げて帰宅。 その足で病院に向かいました。
 先生もおかしいと思ったのか、地元総合病院の紹介状を書いて渡してくれました。

 総合病院でいくつかの科をまわり、沢山の検査をしましたが、はっきりとはわからないようでした。生体検査のため、患部を切り取り、その結果を待つ事になりました。
 その間にも症状は悪化していき、あざの部分は、皮膚が腐り落ちるようになってしまいました。同時に、黙っていられないほどの激痛。
 担当医に入院を強く勧められてしまいました。
 当時の仕事はウエイトレスでした。立ちっぱなしだったのが、余計に負担になったのでしょう。
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