+++ それぞれのスタイル +++

 掲示板が常連の馴れ合いで盛り上がる事で発生する問題。

 某所で管理人氏の日記発言から持ち上がったこの問題は、直後から掲示板で意見が交わされていた。
 タイムリーにも、自分が同じ問題で別の管理人氏に謝罪のメールを送ったばかりなので、とても興味深く成り行きを見ていた。

 サイトに設置してある掲示板と言うものの運営スタイルは、管理者次第だろう。
 テーマを決めて、それぞれの掲示板を置く場合もあるし、わいわいと雑談をすることだってある。
 それは管理者が決めれば良いし、意向に反した流れになれば、管理者発言で修正するのも良い。管理者次第で訪問者を選ぶ事だって出来る。ただ、そのスタイルは誰にでも受け入れられるものではない事を承知の上で。
 賛同する人は積極的に参加するだろうし、そうじゃなければ足が遠のいていく。問題なのは、自分のスタイルを否定されることもありうると言う事、そしてそれを自覚すると言う事じゃないだろうか。
 自分の個性が前面に出る程、万人に受け入れられるのは難しいだろう。
 彼自身、誰かから指摘を受けたらしい。という事は、その馴れ合いを不快に思う人がいると言う事に他ならない。

 そして私も、掲示板という誰でも訪問できる場所で、一部の常連による馴れ合いが幅を利かしているのは好きじゃない。
 それほど厳密に否定をする気もない。時には一部の関係者にしかわからない符丁が会話に紛れる事もあるだろう。
 ただ、掲示板を開くと、脊髄反射のようなレスが続く長いスレッドが並んでいては、参加する隙間を見つけられない。
 新規発言で「馴れ合いではない」発言をすると、管理者以外のレスはつかない。足が遠のくのは当然の結果だろう。

 私個人としては、そういった常連の会話はチャットでどうぞと思ってしまう。参加してる人は間違いなく楽しいのだろう。その楽しさに水を差したいわけではないのだ。でも、自分達だけの場所ではないと理解しているとは思えない。
 どうしても掲示板のなかで会話を楽しみたいなら、会員制の掲示板を別に立ててそちらでするという手段も在る。
 付いて来れる人だけ参加すればいいという意見には、どうしても賛同できない。それでは付いて来れない人は入ってくるなと同意語だ。
 そこに思いやりという感情があるとはとても思えない。管理人氏を擁護したいが故の発言だろうけど・・・
 そもそもサイトポリシーがそうだというなら、口を挟む余地もないが。

 私は、この問題について真摯に考えている管理人氏に、同じサイト管理者として心密かに応援をしている。
 彼は問題を見過ごすことなく、意見を聞き入れ、悩んでもいるだろう。「賛同意見は常連ばかり」と、ちゃんと冷静な判断もしている。
 結果がどうあれ、これから管理人氏が出すであろう答えは、自分のサイトスタイルを形作っていく重要なファクターになる。

 掲示板は、管理者と閲覧者を繋ぐコミュニケーションの場として有効な「公共の場所」だと思っている。
 そこで発した言葉が、誰にどう受け取られるかはわからない。
 自分の発言には責任を持たなければと、これまでに増して考えている。


wrote 2002/5/18
戻ル進ム